賠償の問題に存在する命の差別の是正を求めて

 知的障がいの息子を 預けていた障害者入所施設の業務上の過失で亡くしました。

 施設は、過失は認めたものの、賠償について逸失利益を認めず、又慰謝料も基準の最低額を呈示してきました。

 

 憲法14条に「すべての国民の法のもとの平等」が明示されています。

 しかしながら、司法の慣行で、経済的な弱者に差別的な賠償額の査定が行われています。

    亡くなった被害者が失ったものは、労働だけではなく、その後の人生のすべてです。生活、喜怒哀楽や感動、人との交わり、本来体験するはずであった未来、夢・・・。

    残された家族が失ったものも、経済的な利益ばかりではなく、亡くなった家族と培われるはずであった人生すべてです。

 逸失利益として算定するのであれば、等しく平均賃金で査定すべきであると思います。

 亡くなった息子は15歳のまだ発達途上で、未来がありました。

 重過失の張本人から、「将来就労の可能性はない」などと言われる筋合いはありません。

 

 私達は、「人の命に差別があってはならない」という基本に乗っ取って訴訟活動を行ってまいります。

 知的障がいの息子の賠償額が差別解消の方向にむかえば、賃金格差で命の価値に差別を受ける人達の今後の賠償額の底上げにもなります。

 訴訟の結果が、障がい者のみならず賠償で不利な人達にとって良い判例になることを願っています。

 


 

弁護士 清水建夫

 

 これまで自閉症の少年の死亡事故について裁判所は少年が将来稼ぎ出す能力に乏しいとして,障害のない子の数分の1しか損害賠償額を認めませんでした。これは200612月国連総会が採択した障害者権利条約にも,20117月改正された障害者基本法にも相反するものです。2016年4月に施行された障害者差別解消法は国及び地方公共団体に障害を理由とする差別の解消の推進に必要な施策の策定と実施を義務づけています。司法(裁判所)も国家機関の一つとして同様の義務を負っています。この裁判はこれまでの司法の取扱の変更を求める裁判であり,多くの方に傍聴していただき裁判官の心を動かしていただきたいと思います。

 

 傍聴の申込は  和真くん「いのちの差別」裁判を支援する会 までお願いします。

 住所 〒104-0061 東京都中央区銀座 6-9-7 近畿建物銀座ビル 7階

    銀座通り法律事務所内 

    NPO法人 障害児・者人権ネットワーク 

 ℡ 03-5568-7603  Fax  03-5568-7607  HP  https://kazumakun.jimdo.com/

 詳細は「裁判傍聴ご希望の方」のページをご覧ください。